最近、日本のYouTube市場に「Cinematic(シネマティック) Vlog」という言葉を使ったコンテンツが増えてきています。
なんとなく、「”シネマティックな”カッコいい映像で、日常を切り取ったVlogのことでしょ」と思っている人もいるかもしれませんが、それは表面的な部分をなぞった定義に過ぎません。
そこで今回は、「Cinematic Vlog」の意味や映画との違い、実例などを見ていきながら、「Cinematic(シネマティック) Vlog」の理解を深めていきましょう。
本記事の内容
- 「Cinematic Vlog」の意味や特徴をご紹介
Cinematic Vlog(シネマティックブイログ)とは何か?
まずは、Cinematic Vlogという言葉を因数分解していきましょう。
- Cinematic:映画の
- Vlog:動画ブログ(Video+Blog)
直訳すると、上記のような言葉になります。
要するに、「映画のようなVlog(動画ブログ)」というのが、言葉としての意味です。
しかし、この言葉は少し矛盾を抱えている様に思います。
なぜなら、「映画」と「Vlog」は、動画コンテンツの中でもドキュメンタリーという観点でも見ると、対照的なコンテンツだからです。

上図は、ドキュメンタリー度合いの大小と映画・Vlog・Cinematic Vlogの位置関係を表した図です。
見て頂いてわかるように、映画とVlogは対照に位置しています。
もちろん、映画の中にもドキュメンタリーというジャンルがあるので、一概には言えませんが、基本的にはこの図式が成り立ちます。
また、以下のツイートの通り、ドキュメンタリーという動画ジャンルは、映画から始まりテクノロジーの発達と共に進化し、その最先端がVlog(Cinematic Vlog)です。
「ドキュメンタリー」は、時代・技術の発展と共に進化していて、その最先端がビデオブログなのだと思う。
『映画→テレビ→ネット(Vlog)』
これの何がすごいかって、誰でもドキュメンタリーが撮れること。
すごくないか、今の時代。 pic.twitter.com/laC0YK2TI9
— Shinya Noda(Vlog Magazine) (@shinya_normal) March 29, 2020
そして、最先端のドキュメンタリーである「Vlog」の中でも、映画のように美しい映像や音質にこだわった音声など、”映画を作るかのように”記録されたものを「Cinematic Vlog」と呼ぶのだと、筆者は結論づけました。
Cinematic Vlog(シネマティックブイログ)と映画の違い
しかし、映画のようなVlogと言っても、実際の映画とは異なる要素は多々あります。

中でも大きな違いは、「ストーリー(台本)の有無」です。
通常の映画の場合は、脚本が存在し、そのストーリーに合わせてキャスティング、撮影、編集が行われます。
しかし、Vlog(Cinematic Vlog)に置いて、脚本を用意して撮影を行う人は少ないでしょう。
Vlogの場合は、現場の状況をみてから撮影するものを決め、ストーリーを組み立てるはずです。
他にも、「制作に関わる人数」や「素人かプロか」という違いもありますね。
Cinematic Vlog(シネマティックブイログ)の実例
ここからは、よりCinematic Vlogについての理解を深めるために実際の事例をご紹介していきます。
AUXOUT
- 日本人のクリエイター
- 本業の傍で旅の様子を「Cinematic Vlog」として発信
- 綺麗な映像、おしゃれなBGM
kold
- 海外の映像クリエイター
- 映像の綺麗さ、ストーリーテリングが上手い
- 撮り手でありながら、自らも被写体になる
大川優介
- 日本の映像クリエイター
- ”カッコいい”の一言に尽きる映像表現
- Cinematic Vlogのチュートリアルも出している
Benn TK
- 海外のクリエイター
- 旅や日常をシネマティックに記録
- 綺麗な映像、自撮り撮影、ナレーションなど組み合わせてる
Cinematic Vlog(シネマティックブイログ)を見ながらポイントを解説
最後に!実際のCinematic Vlogを見ながら、ビデオブログ研究家である筆者がポイントを解説した動画をご覧ください。
今回レビューしている動画は、クリエイターのDaichi Tashiroさんの動画になります。
Cinematic Vlogについても簡単に触れているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!